manabimon(まなびもん)

♯あちこちのすずさん〜戦争の記憶を辿って

この夏NHKで「あちこちのすずさん」という企画で、多くの人の戦争体験を募集していました。それをまとめた番組を何回か観ました。https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0005/

今朝の朝イチでも、放映していました。それぞれ、とても印象に残る内容でした。戦争中の新婚さんの家計簿、自分の子どもだけでなく6人の子供を黙々と育てた頑固おばあちゃん、など。その中で8月13日の特別番組で紹介されたエピソードが再演されていました。反響が大きかったのですね。

①空襲で片足を失った宝塚に憧れていた女学生が、戦後、義足を作るために出会った装具師の男性からプロポーズされて、結婚。彼女の足の不自由を取り除くために工夫を重ねたことで彼の腕が上がり、独立、今も子どもや孫たちが後を継いで、不自由を取り除くためのお仕事をつづけておられる。〜〜〜女学生やすえさんは今93歳。お元気にしておられ、「すみれの花」を歌っておられました。一本の映画が作れそうだと感じたご家族の歴史でした。

②大阪の女学生が、初めは義務で戦地の兵隊さんにお手紙を送ったら、一人の兵隊さんから返事が来て、文通が始まり、二人のやりとりは、だんだん深まっていきました。16歳から19際までの三年間のやりとりの中で、彼女は身の回りのちょっとした笑い〜正座して聞いていた薙刀の授業の後みんなたてなかった〜などを書くようにしたといいます。そのうち「何も考えることも嫌になりました」と厳しい状況が伝えられ、終戦4ヶ月前の葉書を最後に消息が途絶えた。というものでした。https://www.youtube.com/watch?v=DXTmdfrD-Kg

ご存知なかった方は、是非このyoutubeをご覧になってください。NHKの取材力をもっても難航した、兵隊さん探し。しかし彼の「花好き」が縁となって見つかりました。彼の遺族が彼の手紙を大切に保存しておられたのです。そしてお互いに全く知らなかった人と人とが繋がりました。

女学生栄美さんは今93歳。「康夫さんが誰にも知られないままで亡くなったと思っていたけれど、大事に思ってくれている人がいてよかった。肩の荷が降りた感じがする。」とおっしゃっていました。康夫さんが薬の紙で折って手紙に入れていた花、「あやめやかきばたのように見えるけれど、鉛筆で花びらを丸くしたら百合の花になります。」その花の美しさは他に例えようがありません。

私の祖母はヒロシマで被爆し終戦の前日に亡くなりました。「行方不明にならなかったからよかった」と曽祖母は、終戦後学童疎開から戻った母に言ったそうです。その曽祖母も母を熊本の祖父方の親戚に渡してすぐに祖母を追うように亡くなったそうです。戦争は「悪」という自明な事実があるのに、戦争がこの世からなくならない事実とどのように向き合うのか、考え続けたいです。

2020.8.26(水)