10月12日、万博記念公園にいきました。久々の万博記念公園はすっかり秋の様相。
果樹園を通り、花の丘に行くとコスモスが満開でした。
ヘリコプターが旋回していました。花の丘を撮影しているのかな?
コスモスという名は、ラテン語で「秩序立った美しいもの」「完結された世界観」の意味で、英語や古いギリシャ語では「宇宙」を表していているそうです。完結した宇宙を内在しているこの優美な花は、元々メキシコ原産でコロンブスの大陸発見後世界に広まり、日本に到来したのは明治時代だと言われているそうです。
コスモスを愛した歌人河野裕子さんを思います。彼女の「たとえば君ガサッと落ち葉すくうやうに私をさらっていってはくれぬか」という歌に初めて触れたとき、こころがガサッと揺れたような気持ちになったものでした。その裕子さんも年を経て母となり、「コスモスの花が明るく咲き巡り私が居らねば誰も居ぬ家」という歌をうたうようになります。子供らが成長した後の家、皆で集まることもままならない家。その庭に歌人はコスモスを植えました。彼女は乳癌となり2010年64歳の若さで亡くなります。そんな彼女を想い、最愛の夫は歌います。「たつたひとり君だけが抜けし秋の日のコスモスに射すこの世の光 永田和宏」
そのコスモスと取り合わせて植えてあったのが赤蕎麦の花。コスモスでなくこれを観に来たんです!!と仰って熱心に写真を撮影されている方もおられました。
原産地は中国雲南省、1985年に信州大学の氏原暉男さんがネパールから持ち帰って育種し、「高嶺ルビー」と名付けて品種登録したもので、食用というよりは観賞用だそうです。
他にも丹精込めて植えられた花々が公園を飾って居ました。
公園を後にして、街中を歩くとあちらこちらの家から金木犀の香りが漂って来ます。
秋本番!気持ちの良い1日でした。 2020・神無月・12(火)