詩の世界

梅を楽しむ〜梅の歌

あちらこちらで梅が満開です。梅の花の蜜に鳥や虫たちが寄って来ます。メジロの姿見えますか?

梅に誘われて彼方此方を歩きました。

 

梅の歌 古今集より

春の夜の 闇はあやなし梅の花 色こそ見えね 香やは隠るる     凡河内躬恒

雪ふれば 木毎(ごと)に 花ぞ咲にける いづれを梅と わきて折らまし    紀友則

月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ わが身一つは もとの身にして    在原業平

和泉式部集より

梅の香を 君によそへて 見るからに 花のをり知る 身ともなるかな   和泉式部

新古今集和歌集より

あるじをば たれともわかず 春はただ 垣根の梅を たづねてぞ見る   藤原敦家

梅が香に 昔を問へば 春の月 答へぬ影ぞ 袖にうつれる        藤原家隆

梅の花 あかぬ色香も むかしにて おなじかたみの 春の夜の月     俊成女

ながめつる  けふは昔に  なりぬとも  軒端の梅は  われをわするな    式子内親王

春を待つ梅・春を知らせる梅・昔を思う梅・人を思う梅・人を待つ梅・月と梅・闇と梅・・・梅に重ねる想いをしみじみと味わいながら梅を楽しむ時間、もうしばらく楽しめそうです。

今日は満月です。

2021・2・27

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たつこ
たつこ
今でも手元にある「長くつ下のピッピ」「やかまし村のこどもたち」が読書体験の原点。「ギャ〜!」と叫ぶほかない失敗をたび重ねていまに至ります。

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