今日は旧暦七夕です。今日の東京の空の様子は、東京天文台ニュースでみることができます。https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2020/08-topics01.html
今、我が家からは南の空に美しく月が見えています。友達から教えてもらったところによると、月の満ち欠けは周期が29.5なので、例えば今日は6日の月ですが、正しい月齢は6.6、ということで、大の月、小の月、閏などで調整したということだそうです。納得。
七夕の歌。友達より
七夕の 門渡る舟の 梶の葉に 幾秋書きつ 露のたまづさ 藤原俊成
たなばたの かどわたるふねの かじのはに いくあきかきつ つゆのたまづさ
彦星が天の川の川門を渡る舟の楫、「かじ」と言えば私織女星は梶の葉に幾秋書き続けたことであろうか。露で綴った儚い手紙を。
「たまづさ」は手紙。楫と梶・たまと露の玉が掛詞。露の玉は涙と儚さを暗示しています。そして露と梶の葉が縁語。梶の葉はこれです。茶道で葉蓋の御点前によく使われる大きな葉。
そしてこの歌の「七夕の門渡る舟の」は梶を導く序詞。そして本歌取りです。新古今集ならではの技巧のかぎりを尽くした歌です。本歌はこれ。
天の川 門渡る舟の 梶の葉に 思うことをも 書きつくるかな 後拾遺集 上総乳母
あまのかわ とわたるふねの かじのはに おもうことをも かきつくるかな
天の川の瀬戸を渡る舟の楫、その「かじ」の、梶の葉に心に思う願い事を書きつけることよ。
梶の葉に墨で和歌などを書く習慣が古くからあったようです。思いや願いごとを書いていたのでしょう。
俊成の二番目の妻、美福門院加賀は当初は他の人の妻だったので思うように逢えない期間がずいぶん長かったようです。この歌にはその経験が反映されているのでは、という友達の意見。なるほど・・・美福門院加賀は前夫との間に藤原隆信(伝源頼朝肖像画作者)、俊成との間に定家を生んでいます。彼女自身が芸術的素質があり、強くて賢かったのでしょうね。俊成は 晩年まで彼女に首ったけ、だったそうです。いいね!
2020.8.25