小川洋子さんの新著「耳に棲むもの」を読みました。
まず表紙がとても美しい。そして5編の作品たちも、美しく連なり、共鳴しあって、素晴らしい響きを心にもたらしました。
表紙だけでなく、扉も、そして中の挿絵も素晴らしいです。
さて、この作品は山村浩二監督のVR映画作品のために、小川洋子さんが書き下ろした原作をもとにした短編集です。
山村浩二監督のVR作品『耳に棲むもの』は、「オタワ国際アニメーション映画祭2023・VR部門最優秀賞」を受賞し、「アヌシー国際アニメーション映画祭2024」に、公式出品されました。5月1日から7月31日まで、XRをテーマにしたNEUUで上演されていたそうです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000057983.html
https://www.youtube.com/watch?v=XJPiyAztSO0
とここまで書いてきましたが、お恥ずかしいのですが???なことばの連なりです。
VR映画とは?
http://ww3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/2023/04/special/story_vr_movie/
XRとは?https://www.canon-its.co.jp/solution/mr/vr-ar-mr/
NEUUとは?https://neuu.jp/
ということで分からないことだらけですが、VR映画にも挑戦してみようかな。
2024年11月26日(火) 23時ごろ地震がありました。我が家も揺れました。能登半島では震度5弱だそうです。被害がないことを願います。
追記)11月29日(金)朝日新聞、古川日出男さんが小川洋子さんの『耳に棲むもの』について次のような文章を載せておられました。
人生の終焉に臨んで「記録」されていた過去を再生させるとの試みは、小川洋子『耳に棲むもの』にもある。こちらではその記録の持ち主はすでに骨となっている。が、稀に見る誠実な補聴器販売員であったこの人物は、自身の生をまるごと「世界の補聴器」に変えていた。見失われがちな出来事、聞かれようともしない旋律のような他社の人生の一端一端を耳の奥にしまい込んで、それらを死後に取り出される〝四つの骨片〟に換えた。変容はこの小説の要点で、涙は音符になるし星座も音楽に変わる。本書は(他者との)真の親密さとは何かを伝える。
補聴器販売員さんが、「自分の生を『世界の補聴器』に変えていた」という視点は私にはなかったです、、、