社会をまなぶ

お答えを差し控えさせていただく〜言葉の危うさ〜

今日の国会答弁で「お答えを差し控えさせていただく」を連発した菅総理。今晩の、BSーTBSの報道1930でこの言葉について取り上げています。

立命館大学の桜井准教授が調査したところによると、国会答弁で、徐々に増えてきていた「お答えを差し控えさせていただきたい」という言葉が、2014年以降からはタガが外れたように増え、300件を超え続けているとのことでした。そして、着任してまだ間もないのに、菅総理大臣はすでに88回このフレーズを語っているとのことです。

怖いのは総理大臣がこの言葉を連発することで、各大臣、閣僚、役人等、にも、この言葉が増えていったことです。他者との意見交換を拒絶するこのやり方が、社会の中で当たり前になっていくことの恐ろしさを桜井准教授は語っておられます。

「お答えできない」という言葉は、後ろ暗い、やましいことがある時に使われる言葉、との理解があるのですが、その答弁が、安倍政権以後堂々とまかり通るようになったことの異常さに私たち国民は鈍感すぎたのではないでしょうか。

「〜について承知をしております。」という加藤官房長官の言葉についての言及もありました。断言しないことで答えをはぐらかし、責任を回避するやり方、が大手を振ってまかり通るのは良くないと思います。

Go to政策をとれば、コロナ感染者が増えることは明々白々だった。菅総理大臣はそれを「関連がない」と答弁していました。ビックリした。

それでも、寒くなるにつれてコロナ感染者が増えるだろうことは予測できたはずです。そのときにどのように対応するか、前もっての調整や対策案が考えられていなかった事に対して、大きな驚きを持ちます。命を守る立場にある方々の声が、政権に届かない事に対して、日本医師会の会長が「医療提供体制が崩壊の危機に直面している」と認識を示し、苛立ちを表明しました。

国の舵取りは本当に大変だと思います。しかし「私」を「公」に優先させているかのように国民に感じさせてしまう言動、責任を逃れるばかりのように感じられる言葉遣い、を取ることは、若い人々やこどもたちに対して、けして良い影響を与えないでしょう。

2020.11.25

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たつこ
たつこ
今でも手元にある「長くつ下のピッピ」「やかまし村のこどもたち」が読書体験の原点。「ギャ〜!」と叫ぶほかない失敗をたび重ねて今に至ります。心理し(士・師〜〜この二つの「し」の違いは何だろう?)です(臨床心理士・公認心理師)。喜びも多かった教員経験の中、一方で、えも言えぬ息苦しさも感じ、心理しの資格をとって、今は相談活動を行なっています。
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