詩の世界

月の舟6月28日〜もうすぐ七夕〜万葉の月②

梅雨の真っ只中、月は見ることができないかな、と思っていましたが、雨上がり、気持ち良い夜となり、美しい弓張月・七日の月を見ることができました。

今日はお祝いの集まりがあり、その夜に、月と星を見ることができて、とても嬉しかったです。月の舟に乗って船出するかのような若人たちが、幸せに過ごせますように。

秋風の 清き夕へに 天の川 船漕ぎ渡る 月人壮士

(あきかぜの きよきゆうべに あまのがわ ふねこぎわたる つきひとおとこ)

原文・・秋風之 清夕 天漢 舟滂度 月人(壮)子   この原文読みやすくて嬉しい!

作者不詳 万葉集 巻十 2043

秋風がふいて爽やかな夕暮れ時に舟を浮かべて天の川を漕ぎ渡る月よ、月の若者よ。

 

もうすぐ七夕です。私の職場でも笹飾り(ビニールなので風情は劣りますが)に様々な願い事がかけられ始めています。今年はコロナ撃退を願う短冊が多く見られます。七夕を過ぎるといよいよ夏真っ盛り〜というのが今の私たちの感覚です。

しかし、この歌には「秋風の清き夕べ」とあります。旧暦では七夕は8月末になります。今年2020年の七夕の日は「8月25日」。ちなみに昨年は8月7日でした、旧暦と新暦はだいたい1ヶ月の差なのですが、今年は閏年なのでさらに遅くなります。旧暦は月の満ち欠けによるので、七夕の月齢は6から7、弓張月になるのです。

織物に夢中になって容姿を整える暇のない川の東に住む織女を、天帝は憐れみ、川の西に牽牛と婚(めあ)わせました。織女は結婚後、機織りを行わなくなり、それを怒った天帝は織女を川の東に戻し、一年に一度だけ二人が出会うことを許した、それが七夕の由来です。

夜半前には月が沈み、天の川と牽牛(ひこ)星(わし座のアルタイル)、織女(おりひめ)星(こと座のベガ)が美しく見える星空を、ぜひ8月25日の旧暦の七夕に楽しみたいものです。

2020.水無月.28(日)

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英語学習・音楽制作・WEBデザイン・体質改善など、色んな『まなび』と『教育』をテーマにnelle*hirbel(通称ねるひる)を中心に学びクリエーターチームで情報を発信しています。 YouTubeチャンネルでは、音楽×英語の動画コンテンツと英語レッスンを生配信しています。

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