日本の子どもの自己肯定感が世界に比較すると低い、ということはよく知られています。うちの子も、そして自分自身も自己肯定感が低いわ〜と思う人も多いのでは?
2月27日土曜夜9時半からの、NHK・ウワサの保護者会「どう育む?自己肯定感」はとても参考になる番組で、多くの親御さんたちにオススメしたい番組でした。
ゲストの大日向雅美さん(心理学者)https://www.nhk.or.jp/sukusuku/p2018/ms_710.html 「10代の若者が自分に満足しているとか長所があるとか言い切らなくて良いと思うし、日本には謙遜の美徳というのがあるので、そこはそんなに嘆かなくて良いと思います。」(確かにそうですね)「ただ気になるのは、うまくいくかわからないことにも意欲的に取りくめる、とか自分の将来に希望が持てる、というところの肯定感が低いところについては考えた方がいいと思いますね。」(子どもたちが将来に希望が持てないというのはとても悲しいことです。)
シャチホコさんの次女中1のゆづきさんの場合。ゆづきさんは些細なことですぐ思い悩んでしまうという。(ゆづきさんテレビの映像に出てくれている!素晴らしいですよね!)彼女の今一番の悩みは部活について。シャチホコさん「今日は上手にできたの?」ゆづきさん「いや」シャチホコさん「うまくできたって言われた?」ゆづきさん「注意された」シャチホコさん「頑張れそう?部活」ゆづきさん「無理」シャチホコさん 「難しいか、そうか・・・」
「落ち込んでたり、悩んでいたり、友達の言葉を全部受け止めちゃうんですよね、それをスルーできないのかな。」とシャチホコさん。ディレクター(?)から「自分についてどう思う?」と問われたゆづきさんは「ネガティブだと思います。ちっちゃい時からよくない方に考えることが多くて。クラスの代表みたいのがあって、それになりたかったのですが、もう一人なりたい子がいて、多分みんなその子を選ぶとおもってだめだなとおもって辞退した。」(インタビューにちゃんと受け答えしているのすごいです!!)
シャチホコさんは一生懸命ゆづきさんに声を掛けるのですが、あまり反応がない。ゆづきさんは部屋に閉じこもりがちになってしまいます。シャチホコさんは、自己肯定感の低い我が子を心配するあまり、「〜〜したら」と言う・・・言っても無反応・・・それでイラっとする・・・キツくなる・・・ガッときついことを言ってしまう・・・。
「口を出したくなるのはよくわかるんだけれど、もっと言葉を丁寧に言ってあげたらいいだけよ。」と言う尾木ママに「う〜〜ん」というシャチホコさんの反応・・(それが難しいのですね)。
大日向さんが「本当に正しく思春期やっていらっしゃるのよ。挑戦してうまくやりたい、という自分のイメージができていて、でも自分はできないという客観的な認識も育っている。 だからギャップに苦しんで気怠くなってしまって悶々としているの。お部屋にこもって、だめになっているんじゃなくて、もう一歩踏み出すための孤独な戦いをしている、と思うと尾木ママみたいに優しい言葉をかけてあげられるかもね。」と言うと、シャチホコMo 「そうですね。葛藤しているのかと思えば優しい言葉をかけられるかと思います。」
ゆづきさんの本音。「最近部活どう?とか今日どうだった?とか聞いてくるから、答えにくいからやめてほしいな。普通にプレッシャーでしかない。その通りにできないから。新しい友達を作りたくて、『それでどうすればいいかな?』と聞いたときに、『自分から話しかけてないからできないんだよ』と言われた。話しかけてはいるんですよ。だからそうやって決めつけられるのは嫌だなって。悩み事をした時にアドバイスをくれるんだけれどそれはいらないから話を聞いて欲しい。」(カメラの前でこれだけちゃんと話せるのって、ゆづきさんすごいです!!!)
シャチホコさん「答えを出してあげないといけないと思っていたのですが、話を聞いてあげるだけでよかったんですかね?」
尾木ママ「そう、相槌を打ってそれは辛いよね〜と相槌を打ってもらえるだけでいいの。それだけで元気が出ると思うの。共感力は秘密兵器よ親の。」
アナウンサー「よしやってやろう、と思うんですけど、いざ、目の前に子供がいるとできるでしょうかね?」 Mo 「自信ないです」
大日向さん。「螺旋階段のようにできるできないを繰り返しているうちに上がっていくことができるんじゃないですかね。今はいいママ、でもまたきついことを言っちゃったり、で、また反省して。そういうことでいいんじゃないかな。」
うしさん親子の場合。「私自身が自己肯定感が高くない。それで私みたいになってほしくないと思って何事にも褒めていたんです。それで自己肯定感は高めに持てたとおもっていたんですが。もうちょっといけたんだと、と思う事にも悔しいと思うことがあまりないというか。娘は『私頑張ったからこれでいい』と悔しがらない。悔しがったり再チャレンジしようとする気持ちを持たないままなのでは?」と不安に思っている。
尾木ママ「自己肯定感が高くて欲がない。それがお母さんの悩みかなあと思う。褒めてあげて自己肯定感を高く持つことはいいことですが、頑張ったことは認めつつ、何が足りなかったかチェックしてみようという態度は大事。」
大日向さん「ほめると自己肯定感が高くなるんじゃないか、という目的を持って、ほめたとしたら、そこは少し変えたほうが良いんじゃないかな。ほめることはそのことに素直に感動があってその先を求めないことですよ。そこでピリオドを打つんです。これをほめるとこの子やる気になってくれるわ、と思うことで、ママの目的はここにあるんだと子供が見透かしたら勿体無いと思うんですよ。」
「今まで良いところばかりを言葉で伝えて、できていないなと思うところは心に蓋をしてきたんですけど。」
大日向さん「言いたいこともぐっと我慢してきたのは辛いですね。これからは蓋を少しずつ外しても、子供が受けてくれるようになります。ウシさん、これからお子さんを信じて我慢しなくて良いです。」
ウシさん納得して優しい言葉に涙・・。アナウンサー「親としては失敗させたくない、挫折させたくないという思いがあると思うんですが。」
「生きていく上で失敗も挫折もあることで大事なんです。安全基地に親、家庭がなること。だめな私でも失敗した私でもちゃんとこの家庭は私を受け入れてくれる場所だと思えること。」「失敗させまいと思って私も色々言いました。そしたら私はママの操り人形じゃないと泣かれまして・・・。」
アナウンサー「大日向さんでもそんなことがあったんですか?」大日向さん「やりましたよわたしも。」(はい、私もです。)
シバヤギさんとコヤギさんの場合。子ヤギさん小2の時「新しい発想をみんなの前で言ったら近くの子がまた始まったよ」と言って「嫌だな、誰も自分に興味を持ってくれていないんじゃないかと思っていた」シバヤギさんは子ヤギさんの話を真剣に受け止められなかった。子ヤギさん「自分の気持ちを話すと毎回『それはいつ?どこで?誰と?』などと遮って聞かれて自分の話を聞いてくれなかった。」
子ヤギさんは泣いて暴れるようになった。シバヤギさんはこれはだめだ、変わらなければと思った。明るく変わりたいと思って、自分が笑顔になろうと思った。初めは手を握っても跳ね除けられていた。触るな!と。でも毎日毎日繰り返してトライアンドエラーという感じで少しずつ子ヤギさんとの関係を作っていこうとした。子ヤギさんを抱きしめてこれまでのことを謝った。そして夕食前に子ヤギさんの話をだたただ聞いた。そして絵が好きな子ヤギさんと紙芝居サークルに参加した。「紙芝居は好き、いろんな人から喜んでもらえるから。ちゃんと考えてくれてたんだと嬉しかった。」
半年後「笑顔になりたい」とホワイトボードに書いた子ヤギさん。シバヤギさん「自分に自信がついたのかな、周りに何を言われても気にしなくなってきました。例えばうまくコミュニケーションが取れなかったりしても、その子とは距離を持って付き合える、という風にすごい成長したと思います。」「一年か二年かけて、トライ&エラー、少しずつ、と思っていた。」
尾木ママ「すごいことだと思います。違う足場を外にもつ、家庭や学校以外の地域とつながった子育てができると良いと思いますね。」
大日向さん。「シバヤギさんが辛かったという気持ちをおっしゃっていたことが印象に残っています。親が自分の胸の内を出すということは、あるがままの自分でいいという自己肯定感を親も持つことになり、でもあるときは耳を覆うようなことを言ったりしたりしちゃう自分がいるけれど揺れていく、でもそんな姿を子どもも見てくれていて、一緒に成長していく。息の長い取り組みになるかもしれませんけれど、その中に喜びとか涙とかいっぱいありますよね。」
シャチホコさん「重荷が下りた様な気がします。弱いものも全部さらけ出していこうかなと気持ちが軽くなりました。これからの方向性が見えたような気がします。」
ウシさん「弱いものも全てさらけ出していこうかな」
尾木ママ「ありのままの自分を親自身も自分を認めてあげるという中で親子の関係が良いものいなっていくのかな。そういうヒントが見えてきたかなと思います。」
とても良い番組でした。私は録画していたものを今日みました。番組は3月6日(土)午後0:30~午後0:55(25分)から再放送されます!番組HPはこちら。 https://www.nhk.jp/p/hogosya/ts/4YLGJ842WN/
2021年3月2日(火)