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ヴォーリズ建築②駒井家住宅

京都・駒井家住宅(駒井卓・静江記念館)。12月14日まで公開されています。

大正末期から昭和初期に開発された北白川の住宅地(学者村とも言われるそうです)に位置し、比叡山が一望される東に庭を広く設けた洋館建築です。わが国の動物遺伝学、動物分類学に大きな功績を残した、京都大学名誉教授・駒井卓博士(1886~1972)の私邸として、1927(昭和2)年、ヴォーリズ建築事務所の設計により建てられました。駒井卓博士は、三毛猫にオスが少ないことを発見したことでよく知られているそうです(三毛猫にオスが少ないなんて知らなかった)。

http://www.national-trust.or.jp/protection/index.php?c=protection_view&pk=1490651710

玄関を入ると、素敵な二人の写真がわたしたちを迎えてくれます。そのまま日差しの入る明るい洋間に入り、受付。電灯の千鳥模様がとてもかわいい。ピアノと蓄音機が置いてあります。静江さんは、牧師の次女として生まれ、神戸女学院英文科を卒業しました。女学院の同窓生であり、ともに熱心なキリスト教徒であった、一柳喜子さんと学友でした。ヴォーリズ建築事務所に、卓さんのアメリカ留学から帰国後の、新居の設計を依頼したのは、その縁からだと考えられています。

入って右手奥にサンルームがあり、さらに和室が設けられています。普段和服で過ごしていた静江さんの要望に応じたものだと考えられているそうです。囲炉裏もおけるようになっています。そして反対側には近代的な台所。

流石に水まわりは変えてありましたが、大理石が置いてある調理台や食器棚はそのままでした。

玄関横の階段も優しい曲線を描いていかにもヴォーリズらしい設計です。住み心地の良い、健康的・能率的、かつ、施主の要望に叶うような建築、それが、ヴォーリズの理念でした。

静江さんが読んだであろう、ヘレン・ケラーや、羽仁もとこの本があり、興味深かったです。この歯車を回すと、天井裏に上がるための階段が降りてきます。

玄関横にはかわいいポスト。

庭にまわります。

博士の希望だっただろう温室もありました。入り口にはお風呂が。

おふたりの幸せな暮らしが想像できます。戦後は進駐軍に摂取されたそうです。たくさんのご苦労もあったことと思います。

1973年に静江さんが亡くなった後、保養所などとして使われていましたが、1998年に京都市指定有形文化財に指定され、その後、駒井家のご家族が「建物の景観と夫婦の実績を後の世に伝えたい」と念願され、2002年公益法人日本ナショナルトラストに寄贈されたそうです。

2014年度後期朝の連続テレビ小説「マッサン」では、ヒロイン・エリーのスコットランドの実家の場面のロケ地となったそうです。

現在は、ボランティアの力によって保存運営されています。その方々にも感謝!

疏水べりの紅葉がすばらしくうつくしかった。この辺りは素敵なお店もたくさんあり、とても良いところですね!ともだちはこんな素敵な器をゲットしました。

叡電茶山駅にはヤノベケンジさんの猫が。

2024年12月6日のさんぽ。

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たつこ
たつこ
今でも手元にある「長くつ下のピッピ」「やかまし村のこどもたち」が読書体験の原点。「ギャ〜!」と叫ぶほかない失敗をたび重ねていまに至ります。

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