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NHKスペシャル 2030未来への分岐点 プラスティック汚染の脅威

今日2月28日放映されたNHKスペシャル「2030未来への分岐点 プラスティック汚染の脅威 大量消費世界の限界」は以下のような内容でした。https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/

マレーシア。日本などの国から輸入したプラスティックゴミを再生する工場が火事になるという事件が相次いでいます。再生するには採算がとれないから自ら工場を放火して焼く、という乱暴なことが行われていて、近隣の住民に健康被害が及ぶまでになったのです。抗議行動が行われて放火は少なくなりましたが、今度はプラスティックゴミが不法投棄されるようになり、社会問題となっています。そのゴミの中には日本から輸入されたものもあるそうです。

行き場を失い地球に溜まり続けているプラスティックゴミ〜〜(核燃料ゴミと同じフレーズ)〜〜

1950年ごろから使われるようになったプラスティックはその便利さから容器・包装・建築資材などに使われ、リサイクルされているのは7パーセント焼却場での処理は12パーセント、残りのおよそ8割は埋め立てなど、そのままの状態で捨てられているということです。

野ざらしになり海に流れ、海流に乗り、世界中に拡散しているプラスティックゴミ。日本の対馬にも世界中からのゴミが流れ着いています。

海水に含まれるマイクロプラスティック(5ミリ以下に砕けたプラスティックの小さなカケラ)を生き物が摂取するという状況が生まれています。海洋中のマイクロプラスティック濃度を趣味レーションしたところ、日本近海など魚介類に影響されてる濃度に達している場所が浮かび上がりました。

マイクロプラスティックは当然人間にも影響を及ぼします。人体に入っても排泄されるため問題はないとされて来ましたが、プラスティックに入る添加剤(紫外線吸収剤・難燃剤などプラスティックの性能をよくする物質)は人体に入ると有害な環境物質となる可能性があります。添加剤は食物連鎖により濃度が濃くなり魚の身に蓄積されることがわかりました。難燃剤は動物実験で脳神経の発達を阻害するという結果が報告され、現在は使用が禁止されています。現在使われている紫外線吸収剤にも同じようなリスクがあると考えられているそうです。人の体に濃縮されていくと恐ろしい結果が出るだろうと予測されるのです。

さらに、ナノプラスティックの存在(1マイクロ以下)が問題になっています。あまりに小さくて実態がつかめていなかったのですが、新たな技術でナノプラスティックが川の水から取り出されました。ナノプラスティックは細菌並みのサイズになり、細胞膜をすり抜けて体に蓄積され人体に悪影響を与えるのではないか、と考えられています。

大気中にも大量のプラスティックが漂っている、という報告もされています。美しい樹氷を溶かして濾すと、様々な汚れやスギ花粉ほどの大きさのマイクロプラスティックが検出されました。私たちは確実にそれを吸い込んでいるのです。しかしマイクロプラスティックを取り込んだ結果人間の体に何が起きるのか、まだ全くわかっていないのです。恐ろしいことです。

私たちに何ができるのか?2013年からバリ島の子どもたちが始めた「バイバイプラスティックバック」の運動は、2019年にバリ島でのレジ袋廃止の法律を産むことになりました。運動の中心メラニーさんは当時13歳、身近な子どもたち、大人たちへの呼びかけを行い、署名を集めて知事に嘆願、毎日のように手紙を書き、メールを書き、ドアをノックし続けたと言います。その熱意が人々を動かしたのです。

「子どもは世界の25パーセントだとしても未来の全て」とメラニーさんは語ります。子どもたちの声が世界を動かすのです。

「作ったものに対してどれくらい責任を持てるのか」が企業の生き死にを決める、と、花王とライオンが共同でプラスティック容器のリサイクルを行うことにしたそうです(多岐にわたる商品の種類を減らしたほうがいいと私なんかは思うのですが・・・)

プラスティック製の容器ではなく、共同のステンレス製の容器を用い配達、使用済み容器を回収、洗浄再利用することで、ゴミを出さないというシステムも実際に使われ始めています。日本でも3月から登場するそうです。「ずっと前から残り時間はわずかです。小さな一歩はすぐに周りに広がります。まずはその方向に歩み始めなければならないのです」

マイボトル、マイ容器、マイバック、などを使い、できるだけプラスティックゴミを出さないようにする生活を身近なところからコツコツと始めて行きたいと心から思います。

2030年まであと10年。

2021・如月28日。二月は逃げる。

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manabimon
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英語学習・音楽制作・WEBデザイン・体質改善など、色んな『まなび』と『教育』をテーマにnelle*hirbel(通称ねるひる)を中心に学びクリエーターチームで情報を発信しています。 YouTubeチャンネルでは、音楽×英語の動画コンテンツと英語レッスンを生配信しています。

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