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徐行からスピード落せ

我が家の近くの道路、幼稚園の前のT字路のところは、もともと「徐行」から「止まれ」の字が書かれていて、その先に一旦停止ラインが引かれていました。ある日そこを通ると「徐行」が消されて「スピード落せ」となっていました。

違和感1・「徐行」と「スピード落せ」はどう違うのだろうか?確かに「徐行」って意味がわかりにくいかも。「スピード落とせ」の方が具体的かもしれない・・・とは言っても、教習所でみんな「徐行」については耳にタコが出来るほど叩き込まれるし、漢字2字の「徐行」の方が見やすい=わかりやすい面もあると思う。

違和感2・送り仮名「落とせ」じゃなくて「落せ」なのはちょっとでも短くするため?送り仮名としては、間違っているんですけど・・・。間違いを広めて欲しくないんですけど・・・。

では「徐行」ってどれくらいのスピードなんだろう?道路交通法で「車両等が直ちに停止することができるような速度」とされていて、はっきり何キロと定められているわけではないようです。概ね10キロ/時以下とされているようです。ちなみに、我が家のマンション内は、8キロ/時制限です。

徐行するべきところとは、1「徐行」の道路標識があるところ。2左右の見通しがきかない交差点に入るとき・通行する時。3道路の曲がり角付近。4上り坂の頂上付近。5勾配の急な下り坂。(道路交通法42条)

また、「徐行するべき場合」についても規定があります。

環状交差点内を通行する時(9条)・ぬかるみ・水溜りを通行する時(71条1)・子どもや身体障害者・高齢者などが通行している時(71条2)通学通園バスの側方を通過する時(71条2)

それでは「スピード落とせ」はどういう意味なんだろう?警視庁交通相談センターに聞いている記事がありましたので抜粋します。

「『スピード落せ』の看板ですね。あれはスピードが出やすいところや、速度の出し過ぎによる事故が多い箇所などに設置されている法定外表示です。つまり注意喚起が目的で、『40km/h規制のところを20km/hで走りなさい』とかそういう意味ではなく、スピードを控えめにするようお願いするようなニュアンスです。
本当に速度規制が必要なら、その区間の制限速度そのものを引き下げますし、徐行が必要なら明確に『徐行』の道路標識を表示するので、『スピード落せ』の看板があったからといって、徐行までする必要はありません。」

ということは、この道路は「徐行」から「スピード落とせ」に規制が緩められたということなんですね。うーむ。幼稚園の前、小学校保育園のすぐ近く、という場所を考えたら、規制は緩めないでほしいなあというのが本音です。

そして二つ目の違和感、「送り仮名」について。これは結構多くの人が指摘していて(当然ですね)、その回答は「標識などに使う場合送り仮名を縮めることで、漢字を記号的に使う(見やすくする)ということでした。うーむそれならばやはり「徐行」のままにして欲しかったなあ。「徐行」の方が圧倒的に短くて見やすいし、間違った送り仮名を子ども達に植え付ける必要もないだろうから・・・。

 

今日電気屋さんに行きました。我が家のダイソンのスタンドクリーナーが壊れたからです。ちょうど三年目に具合が悪くなるという絵に描いたような悪くなりかた・・・修理依頼をかけて(2回目です)その帰りそれじゃあ掃除機を見よう、何階だっけ・・・と案内を見ても「掃除機」は出てこない「クリーナー」なんですね。

そうか〜〜掃除機よりクリーナーの方がみんなわかりやすいのか〜〜とちょっとショックでした。

「多数の人にわかりやすい」ということは大切なことですが、「掃除機」という言葉が消えていくのは寂しいことだと感じました。

色々な言葉がカタカナに置き換えられていく昨今、「スピード落とせ」もわかりやすさを最優先したのかなあ、とはじめは感じたのですが、これはむしろ規制を緩める方向だということが調べてみてわかりました。それならば明確に「私は反対です。」

2021・8・12 大雨が降り少し涼しいです。「立秋」後、虫の声が聞こえてくる朝夕となりました。確かに「秋」がおとづれつつありますね。

 

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たつこ
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今でも手元にある「長くつ下のピッピ」「やかまし村のこどもたち」が読書体験の原点。「ギャ〜!」と叫ぶほかない失敗をたび重ねていまに至ります。

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