5月最後の火曜日朝一番万博記念公園日本庭園に行きました。職員の方々以外誰もいません。広い公園を独占している気分、悪くないです。
蓮池を通って花菖蒲田へ。美しい花菖蒲たちが出迎えてくれました。6月に満開になります。
水無月の縁
諏訪原城猿踊り
竜眼 野辺の桜
出羽の里 金柑
清少納言の看板の下にこの花が咲いていましたが、色が違うような気がします。
ネットで調べると清少納言はこんな色です。
枕草子「節(せち)は五月にしくはなし。菖蒲、蓬のかをりあひたる、いみじうをかし・・・」と始まる36段を、かの橋下治氏の桃尻語訳を盗用して軽く読んでみましょう。
『お節句月なら五月に匹敵する月ってないわね。屋根の軒にさして飾っている菖蒲や蓬などが薫り合っているのはメチャクチャ素敵。宮中の御殿の屋根に始まって庶民の家まで「なんとか自分とこにどっさり飾ってやる!」って飾り並べているのはやっぱりファンタスティックよ。〜〜中略〜〜
お節句の御膳番の若い子たちが菖蒲の腰挿し(菖蒲の薬玉を腰につけるの)や物忌飾り(頭につけるの)なんかして、色々な唐衣、汗杉(小さな女の子の上っ張り)なんかに素敵な折枝を菖蒲の長い根に村濃(むらご)染め(ムラ染め)の組紐で結びつけてあるのなんか、珍しいっていうようなことじゃないけどすっごく素敵ね。だって春ごとに咲くからって、桜をどうってことないって思う人いる?御所の外歩いて行く小さな女の子なんかが、「めちゃくちゃお洒落してるもんね」とずっと袂をかばって他の人のと比べたりして「うっとり」と思ってるのなんかを、ふざけてる小舎人童(貴族に仕える召使いの男の子)たちに引っ張られて泣くのも素敵ね。
紫の紙に棟(おうち=センダン)のはな、青い紙に菖蒲の葉っぱを細く巻いて結ぶとか、あと白い紙を菖蒲の根っこを芯にしてしっかと結んであるのも素敵。すごく長い根っ子を手紙の中に入れる、なんかしてあるのを見る気分ていうのはさア、ワクワクもんよ。「返事書きましょ」って言い合わせてて、友達同士が見せっこなんかするのも、すっごく素敵。いいとこのお嬢さんややんごとなきお姫様方にお手紙なんか差し上げる男性も、この日は気を入れてやるからさア、優雅よ。夕暮れの頃にホトトギスが一声あげて飛んで行くのも全部最高!』
棟(センダン)のはな
五月に入ると蛍便りが楽しみになります。先日千里山田西公園のヒメボタルの乱舞にであることができて幸せでした。六月に入るとゲンジボタルが楽しめます。箕面勝尾川のゲンジボタルは本日乱舞しておりました。また週明け、雨の後には箕面の滝道のゲンジボタルも見頃を迎えます。『夏は夜、月のころはさらなり。やみもなほ。ほたるの多くとびちがひたる。またただ一つ二つなどほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。』
勝尾川のゲンジボタル
改めていうまでもないことですが清少納言の感性の切れ味の良いこと!清少納言を思い浮かべながら、花菖蒲や蛍を楽しむのもおつですね!
2022年6月3日(金)旧暦端午の節句の日