地下鉄天六駅上にある、大阪くらしの今昔館に行きました。
https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/
9F展示室では、天保年間(1830年代)の大阪の町屋を実物大で再現しています。
まず10Fまで上がり、人間国宝桂米朝さんの懐かしい声に導かれ、町屋の様子を上から見渡すことができます。


9Fに降りて木戸門をくぐると右手に風呂屋があり、風呂屋シアターを見ることができます。米朝さん父子二人の解説が楽しいです。風呂の洗い場の壁には沢山の広告が貼ってあります。入れ歯、とか、歯磨き、とか、鍋、とか、傘とか。「虎屋」「越後屋」という知った商店の張り紙もあり、なんだか嬉しい。


大坂は全国から石が集まるので、洗い場が石になっているけれど、江戸は板だとか、などなど、大坂と江戸の違いも教えてもらいました。
建具屋さん、小間物屋さん、人形屋さん、本屋さん、、、解説がないと、「ふーん」と通り過ぎてしまうのですが、それぞれのお店のこだわりだとか、当時のおもちゃの遊び方だとか、町屋の作りとか、説明を聞くと、「なるほど〜〜〜」。途中小学生軍団がたくさん来ましたが、なんとなく通り過ぎていっただけだったので、解説ボランティアさんがちょっと話してあげるだけで随分違うのになあ、と思いました。実際に私たちのボランティアさんの話を聞いて、町屋の戸の作りに興味を持った子もいたのですが、残念ながら皆の流れに乗っかって進まないといけないので、話を聞くことができなかったです。






唐物屋さんにはエレキテルがありました。静電気を起こして、客寄せに使ったそうです。ちょうど今大河ドラマで登場している平賀源内の作ったエレキテルを、真似して、何十年も前、文化祭で作ったなあ、と懐かしく思い出したりもしました。


呉服屋さんや会所(町の世話役が集まる場所)を覗くと、高田郁さんの『あきない世伝 金と銀』を思い出します。本もドラマも面白かったなあ。https://shopping.bookoff.co.jp/s/8800042447


もっともお金を儲けていたのが薬屋さん、檜皮葺の屋根や、銅の戸湯がそれを象徴します。和蘭陀から取り寄せた、と思わせる、薬の命名「ウルエス」。実は「空す」という字を解体してカタカナにしただけのもの。薬も珍しくもなんともない漢方薬ですが、命名と宣伝の仕方によりこの店は大儲けしたのだそうです。(ウルエスの右横に和蘭陀と書いてあったり、効能がたくさんあったり、、、)
大店の薬屋さんを抜けて、家の中の凝ったつくりや飾りをみた後、裏長屋を巡ります。べらぼうでも、源内さんの長屋暮らしの様子が映っていました。
この階だけでも十分!見甲斐がありましたが、更に、8Fでは、明治大正昭和の大阪をのぞき見ることができます。これまた懐かしい八千草薫さんの声に導かれて、一人の女性の生き様を通じて、空堀通りや城北バス住宅や古市中団地の、暮らしぶりの変遷を辿ることができます。とても凝った作りになっているので飽きません。




というような、とても楽しい時間を過ごしました。
もちろん腹ごなしに、行く前には、『春駒』でお寿司をいただき、帰りには、美味しいパン屋さん『HAYUTATU』でパンを購入し、星乃珈琲店でふわふわパンケーキを楽しんで帰りました。
https://www.instagram.com/harukoma_5tenjinbashi/
https://www.instagram.com/hatsutatsu_pan/
2025年1月30日
