石村嘉成さんのことを知ったのはYouTubeからです。魅力的な動物の絵を描く、世界に認められた画家である彼は重い自閉症でした。
何本もあるYouTubeの中で、自閉症であるご自身の息子高浩さんの療育を基に創設したトモニ療育センター所長の川島淳子さんとの出会いを描いたこの番組が特に心に残りました。
https://www.youtube.com/watch?v=FCEKrfK5_BQ
「子の“泣き”に振り回されて親が子に支配されてはいけない。親が子をリードする」「知識ある愛をもって療育を行えば障害は改善する」「叱らない、機嫌をとらない、必要なことは譲らずにさせてゆく」という指針は、障害の有無にかかわらず、子育てに通じるものです。とはいえ、言うは易し、行うは難し、なかなかできることではありません。
この番組の中で、川島先生の息子さんで洋裁を職とする高浩さんは、「お母さんはこわいです」と言っておられます。嘉成さんは「川島先生、今は優しい感じがしています」と、忖度の発言(笑)。とても素敵なキャラクター、、、でも元々は人に興味のない子どもでした。
トモニ療育センターの療育に対して「厳しすぎる」という批判があります。それに真っ向から反対するのは山本忍さん。忍さんの娘、萌恵子さんは、陸上パラリンピック二大会連続銀メダルを獲得、地域の高校職員として働いています。病院に通っていた時は薬漬けだった(医師から「寝ててくれたら落ち着いていていいんじゃない」と言われたそうです)、しかし、中学1年の時トモニの療育に出会いました。そこで「みにくいアヒルの子」の本読みからスタート、声の出ない萌恵子さんに「これが終わらなければお母さんだけ帰っていただきます」という姿勢を貫く川島先生に接して、彼女は声を出しました。その後川島先生のススメにより陸上を始めた萌恵子さんは、走ることのできない状態からパラリンピック出場まで至ります。
萌恵子さんは8月28日からのパリパラリンピックに出場します。 https://www.parasapo.tokyo/featured-athletes/yamamoto-moeko
番組の中では、川島先生の教材の素晴らしさについて、現役の小学校の先生である俣野勇士郎さんが語っています。手を使いながら視覚的に学びいつの間にか知識が身につく教材を使うことによって、先生と子供たちの関係も変わったと言います。この教材作りには、きっちりした仕事をする高浩さんが大活躍します。
川島先生は、「面白がりながら楽しみながら子育てをしてほしい」とおっしゃいます。川島先生が高浩さんとよく歩いた山道にある石碑の「ひとすぢの道を歩めと鷹飛べり」の句は先生の思い、歩みに重なり、心に残ります。
この番組で紹介されていた、石村嘉成さんのお父さん、石村和徳さんが亡くなられた有希子さんとの共著として出された本「自閉症の画家が世界に羽ばたくまで」を読みました。涙なしでは読めない本でした。多くの人に読んでもらいたい本です。
https://www.youtube.com/watch?v=F_W9HkOfmm0
そして先日行ったあべのハルカスでの「広重 摺の極」(素晴らしかったです)で、見つけたパンフレットがこれ!。やったー!!。たくさんの人にこの展覧会のことを教えてあげたい気持ちでいっぱいです!!!
https://i-yoshinari.jp/blog/2024/05/10904/
10月12日からの展覧会も楽しみです!!!!
そして川島先生の教材が、多くの学校で使われるようになることを願っています!!!!!
2024年8月11日 今日は旧暦の七夕です。