日本を学ぶ

ドキュメンタリー映画)ディア・ピョンヤン

在日コリアン二世の映画監督ヤン・ヨンヒさんの、ドキュメンタリー映画「ディア・ピョンヤン」を観ました。10年間の家族の記録をまとめた作品です。

朝鮮総連幹部として全てを捧げた両親と、北朝鮮に渡った三人の兄たち。末っ子のヨンヒさんは、父や母の考え方を受け入れることができず家を出て映像の世界で生きる道を選びました。大きな葛藤を抱え、深い対立を超えて、それでも親子だから、笑いの中でお互いを思いやり、お互いを支えようとし、彼女は家族を前にカメラを回すことができる、家族はそれを許すのです。

「娘が私の思い通りになってもならなくても嬉しい」というオッパは、どこにでもいる大阪のオッさんです。しかし彼は自分の信念に従ってとった行動により、三人の息子たちと遠く離れて暮らすことになります。しかも息子たちの暮らす北朝鮮は決して楽園ではなかった。

カメラの前で話し続ける親子、兄弟たちの姿を通じて、時代の流れに翻弄された人々のありようが浮かび上がり、誰を責めることもできないという気持ちが湧き上がってきます。誰も責めることをせず、淡々と目の前の運命を受け入れているように見える三人の兄たち、家族の辿る運命を記録することを通じて自分の存在を受け入れ、理解しようとするヨンヒ。

私は先に、彼女の最新作「スープとイデオロギー」を観、「兄〜かみのくに」を読んでいるので、この先三人の兄たちがたどる運命や、この作品に描かれていないこともすでに知っています。ですから、三人の兄たちが北朝鮮で築いていた幸せな家族の姿、特に、子どもたちの姿に強く心を揺さぶられました。

子どもたちはみな生き生きと輝く目を持って暮らしていました。音楽が大好きな長兄の長男ウンシンは、見事にリストやショパンを弾き、音楽舞踊学校の生徒として輝いていました。おばあちゃんに「荷物を送ってくれてありがとう」と語る孫たちの素直さ、可愛らしさ、健気さ。涙なしには見ることができませんでした。

私はこの作品を図書館で借りて見ることができました。一筋縄では理解できない沢山のことをこの作品は教えてくれます。そしてどんな場所に暮らそうと変わらない家族の愛についても教えてくれます。この作品が多くの賞を受賞したことは当然だと思いました。ぜひご覧ください!

http://anabimon.com/anikazokunokuni/

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2023年3月25日(土)我が家のチューリップも一輪赤い花を咲かせました。諦めていた蘭も花をつけました。どこにでもあるけれども、特別な小さな幸せ、大切なもの。

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たつこ
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今でも手元にある「長くつ下のピッピ」「やかまし村のこどもたち」が読書体験の原点。「ギャ〜!」と叫ぶほかない失敗をたび重ねていまに至ります。

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