旅ブログ

晩秋の北海道・白老町ウポポイ

2021年霜月。気がつけばもう下旬です。理由はわからないままに、コロナ感染者数は減少。外に出ることや仕事が増え、日々があっという間に過ぎていきます。

朝、目覚めると背伸びをし、ビタミンDと鱈肝球をコップ一杯の水で飲み、スプーン一杯のマヌカハニーあるいはローヤルゼリーを舐め、ベランダの緑に水をやり、ゆうあい体操(近所の病院で教えてもらった股関節のための体操です)とテレビ体操をやり、朝ドラをみながら朝食を食べ、余裕があったらヨガ・・・。

そんな毎朝を迎えることができるのは幸せなことですね。今日は久しぶりにゆっくりできる1日、北海道産の小豆を炊きながらこれもまた久しぶりのブログを書くことにします。

5月に北海道旅行を計画していたのですが、緊急事態宣言が出され、延期し続けてきました。11月に入りそろそろいけるんじゃないか、と、晩秋の北海道へ行ってきました。

久々の飛行機です。

飛行機からの風景。大阪から北海道。

新千歳空港着。まずは新千歳空港のトイレでヒートテックコットンレギンスを履き足しました。肌に触る部分がコットンの、極暖ヒートネックシャツとレギンスをちょうど見つけて購入したのです。https://www.uniqlo.com/jp/ja/products/E441269-000/00?colorDisplayCode=68&sizeDisplayCode=004

これで寒さ対策もオッケーと、レンタカーを借り、早速カーナビに「ウポポイ」を入力します。

今回の目的の第一は、白老町にある「ウポポイ(民族共生象徴空間)」です。アイヌ語で「大勢で歌うこと」を表す「ウポポイ」を意味します。「国立アイヌ民族博物館」を核とした「アイヌ文化の復興・発展の拠点」として建設されました。

https://ainu-upopoy.jp/facility/museum/

ところが・・・

ナビに「ウポポイ」を入力しても出てきません。どうなってるのでしょう?仕方がないから「アイヌ民族博物館」と入力したところ、おそらく古い場所に案内されました。いきなりのアクシデントです。一旦海辺に行き一呼吸おくことにしました。

太平洋。振り返ると山。

足元にはハマナスの実。

ここで、ナビにウポポイの住所を入力し、再出発・・・ところが・・・ナビの案内と、道路沿いに登場した「ウポポイ」行きの案内の看板が一致しません。ナビに不信感を抱いていた私たちは看板を信用することにしましたが・・・結果かなり大回りさせられることになりました。帰阪後、「じゃらん」の口コミを見ていると、「駐車場への右折入場を防ぐためと思いますが、数キロに渡って遠回りをして左折で駐車場に入場を促す交通看板に疑問を感じました。」とありました。同感です。

やっと到着した入り口から中に入ります。とても広い敷地です。

博物館入場は予約が必要です。予約時間までに昼食を食べることにし、焚火ダイニングカフェ「ハルランナ」に入り、ユク(蝦夷鹿)の焚火ローストを食しました。美味でした。

https://haruranna.com/

時間にならないと入れないと思っていたのですが、敷地内の体験学習館などには自由に入れる(あたりまえか・・・でも事前にそれを理解できませんでした、説明不足だと思います)とレストランで聞き、お目当のアイヌ刺繍体験を見つけました。・・・残念、体験は13時半をもって終了しておりました。https://ainu-upopoy.jp/program/site/workshop/

とはいえ、サギなどの鳥の飛び交う下でのポトロ湖周辺の散策はとても気持ちよかったです。湖畔に建てられたアイヌ小屋の中や周辺でも様々な体験活動を行なっていました。https://ainu-upopoy.jp/program

この写真の右手の建物が博物館。まだ3時前なのに影が長いです。入場します。

2階に上がると全面ガラス張りのフロアでポトロ湖が正面に見えます。ここに座って1日過ごすのも良いかも。

展示室に入ると、映像をうまく使い、ゆったりとした空間に数多くの展示がされており、じっくり見て回るとゆうに1時間以上かかります。縄文時代からの北海道の歴史を知ることもできます。アイヌの生活様式や文化、歴史、そして現代のアイヌの人々のありようを動画を含めてわかりやすく教えてくれます。私は美しいアイヌ模様の意匠や、炉端で語られる昔話に心惹かれました。座る場所もあって休憩しながら楽しめます。

一方でアイヌ民族が味わった少数民族ゆえの辛く悲しい歴史についてはあまり触れられていないな、とも感じました。

1階の図書館では先日の日曜美術館で紹介されていた木版画家の手島圭三郎さんの絵本を借りて読むことができました。

https://www.nhk.jp/p/nichibi/ts/3PGYQN55NP/episode/te/1JX2P2YL8G/

また、ショップではアイヌ模様の様々な手作り作品を鑑賞することができ、鹿肉のポトフのレトルトを購入しました。

早い晩秋の北海道の日暮れはあっという間に訪れました。ウポポイ、再度訪れて体験などをしてみたいと思います。一方で他のアイヌに関する展示館などにも行ってみたいとも感じました。

220億円以上の税金を投じて創られたウポポイ、国がこのような施設を作ることは大変意義深いことと思います。一方で・・・

ウポポイの開館を4月に控えた2020年1月、当時の麻生副総理が福岡県直方市で「2000年の長きにわたって、一つの国で、一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族、一つの天皇という王朝が続いているのはここしかない。いい国なんだなと。これに勝る証明があったら教えてほしい」という発言をし、物議を醸したことは記憶に新しいです。この時驚いたのは、彼はその発言の責任を取ることもなく、また、麻生副総理を擁護する意見がSNS上を賑わせたことです。麻生さんは2005年にも総務相として同様の発言をしています。

2007年9月、国連総会で「先住民の権利に関する国際連合発言」が採択され、日本も賛成票を投じました。そして2008年6月(福田康夫政権)衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が全会一致で採択されました。2014年6月(安倍晋三政権)「民族共生の象徴となる空間」を北海道白老町に建設することが閣議決定され、2019年4月「アイヌ新法」(アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律)が設定されました。

このような経過を経ているのに、政権を担う副総理大臣が「日本は一つの民族」(そもそも大和政権自体が一つの民族だけで形成されていないことは解明されていることです)と発言することについて、なんの反省もなされていないという事実は驚きです。麻生さんはその間にもその後にも様々な問題発言を繰り返していますね。https://www.google.com/search?rlz=1C5CHFA_enJP753JP759&sxsrf=AOaemvJOZAtO8-he965J-0RA8MNfxnSIeg%3A1637742962471&lei=cvmdYaXPG77

2020年、コロナ感染拡大のため、ウポポイの開館は4月から7月に延期されました。そして、東京オリンピックはさらに一年後に延期されました。「ウポポイ設立」について見逃せない視点としてこの東京オリンピックとの関係があります。海外からのインバウンドを期待して北海道にこのような施設を建てた、という視点です。

「インバウンドの隆盛化に伴って、世界から数多くの外国人ビジターの来訪が予想される。ウポポイにおいて、アイヌ文化の復興・創造が飛躍的に進展し、世界のさまざまなビジターが楽しく“歓交”できるならば北海道観光は新たなステージに入ることになる。そのためには、民産官学の協働によるウポポイの盛り立てが不可欠になる(2019年8月9日石森修造北海道大学教授・アイヌ政策推進会議にて)。」

そして、展示検討委員会(2015年7月に文化庁が設置した有識者委員会)から『差別などの暗い部分をピンポイントで取り上げないでほしい』という要望があったということも明らかになっています。https://bunshun.jp/articles/-/40841?page=4

アイヌ政策推進会議は2019年8月以後開催されることなく、今年2021年6月に2年半ぶりに開催されました。それは日本テレビでアイヌ文化を愚弄する放映が行われたことを受けてでした。https://news.yahoo.co.jp/articles/88afbeb3f7cd2abd39fbd1cae40bbd33d21920b0

「少数派の人々に対する傷つけ」は、アイヌ民族の方々に対してのみならず、この世に多く蔓延る現実問題です。

ウポポイの展示は、可能な範囲で良心的に丁寧につくられていると思います。博物館のスタッフの方々のご苦労は大変なものがあるとも思います。求められる来館者数の目標に向け、多くのアイヌの人々の辛い歴史を前面に出すことがしにくくなるのも仕方がないのでしょう。しかし、そういう視点からのコーナーや展示館が広大な施設の中に一つあったても良いだろうな、と感じました。

2021・霜月24日 これを書いている間に小豆が炊き上がりました。今日は固まってしまった蜂蜜をとかして入れました。

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たつこ
たつこ
今でも手元にある「長くつ下のピッピ」「やかまし村のこどもたち」が読書体験の原点。「ギャ〜!」と叫ぶほかない失敗をたび重ねて今に至ります。心理し(士・師〜〜この二つの「し」の違いは何だろう?)です(臨床心理士・公認心理師)。喜びも多かった教員経験の中、一方で、えも言えぬ息苦しさも感じ、心理しの資格をとって、今は相談活動を行なっています。

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