自分と向き合う技術

ガッツせんべい物語〜木川南小学校前校長くぼたかし展

2021(令和3)年5月コロナ禍の緊急事態宣言の中、大阪市立小中学校の学習を「自宅オンラインが基本」と決めた大阪市松井市長の判断について「学校現場は混乱を極めた」と訴える内容の提言書を出した、前大阪市立木川南小学校長久保敬先生は、2022年春定年退職なさいました。どうなさっているのかなあ、と面識もない私ですが気になっていました。

10月1日から地下鉄西中島南方、阪急南方駅から、徒歩10分弱のところにある海月文庫で「ガッツせんべい物語 くぼたかし展」が開かれています。7日(金)までです。

https://www.kuragebunko.com/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/

私は2日(日)に伺いました。入口入るとすぐ右手に「応援ありがとうございました」との上記の写真があり、左手にはズラリとこれまでの久保先生の足跡を示す宝物が並べられていました。小さな海月文庫に、人が途切れることなく訪れ、久保先生と語らっておられます。

あの提言書が話題になった時送られてきた長谷川義史さんからのハガキ。

前日1日(土)に丁度京都大丸での長谷川義史展に行ったところだった私は、このちょっとした偶然に一人でニンマリ。今日は絶対に先生と(面識はないけれど)お話ししたいと思っていた気持ちに弾みがつき、お声かけしました。明るく応じてくださった久保先生、思った通りの優しい楽しい方でした。

海月文庫の真ん中にはモビールが。なんと肘を骨折なさった時に入っていた金具を利用して久保先生が手作りなさったものだということ。自作の四コマ漫画、パペット、など、あふれるアイデアを形にしていき、子供たちの心にまっすぐ切り込んでいかれる様子が彷彿とします。「ガッツせんべい物語」と展覧会の題にありますが、「ガッツせんべい」実物まで作ってしまっていて売られていました(笑)。

当時のあれこれについて書かれた文章が載せられた雑誌・本類もゆっくり読ませていただきました。年季の入った直筆の学級通信や、丁度朝日新聞に連載されていたかまいたちの濱家隆一さんの久保先生との思い出のあれこれの記事なども。

https://www.asahi.com/articles/ASQ7N7T5CQ6KPTIL00K.html

出口(といっても入口と一緒)から帰ろうとすると左手に飾ってあった教え子さんたちからのお花を「持って帰ってください」とおっしゃってくださいました。久保先生、そして教子の皆さん。ありがとうございました。

自分の信念を貫いて勇気ある行動を取る、その決断はけして生易しいものではなかったと思います。苦渋の決断の行動を取り、人々の心を動かした久保先生。これからも大いに現場を大切にした発言、提言をしてくださることと思います。

海月文庫、素敵なスペースです。ぜひ一度足を運んで見てください。

大阪市立木川南小学校 久保校長大阪市淀川区の木川南小学校の久保校長先生の提言を巡って多くの意見が飛び交っています。久保先生はご自分の立場について深く考えた上で今回の行動を取られたと思います。応援したいと思います。...

2022・10・2(日)

追記:このブログでも紹介したことのある、パワー溢れる間中ムーチョさん、このところ「土」「水」をテーマに描きまくっておられました。久保先生のご縁で小学校での授業をすることに決まったそうです。どんな授業をするのか、子どもたちの表情はどんなに生き生きしているか見てみたいものです💓

http://55muutyo.jugem.jp/

 

土の中・間中ムーチョさん 間中ムーチョさんの土の中シリーズ展(大阪と東京)両方に幸いにも行くことができました!...
間中ムーチョ展@十三第七藝術劇場絵本作家間中ムーチョさんの展覧会が、十三の第七藝術劇場で行われています。絵本『にんげんさまへ』で強烈なインパクトを世界中に与えたムーチョさんの新作の海は笑っています。福島原発事故以来、山や海や土や自然の悲しみや怒りを描いてきたムーチョさんの心の変化をのぞいてみてください。...

 

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たつこ
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今でも手元にある「長くつ下のピッピ」「やかまし村のこどもたち」が読書体験の原点。「ギャ〜!」と叫ぶほかない失敗をたび重ねていまに至ります。

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